自転車百哩走大王
東海中京練習会
=名古屋、岐阜でもやります
  

大王東海 第3回 グランドファンク飛騨 レポート

■ 第3回グランドファンク飛騨 ■------------- 成瀬 徹(会員No.79)

 


 今回は究極の奥飛騨山之村をめぐる90kmのコース、おりしも山之村では新ソバ祭り開催中!今回の参加は大王から峯尾氏、板東氏、大益氏、渡邊修氏、斉藤元氏、本多氏、高橋氏、ゲストは名古屋から大溝氏、梅村氏、地元高山から池田氏、駒屋氏、中島氏、富山から大勢待氏。

 スタート直前まで降っていた雨も、大王東海が誇る渡邊&成瀬の2大晴れ男参上にすごすご退散、ペダルを踏み始める頃には太陽が顔を出し、猛烈な勢いで路面を乾かした。軽く飛騨盆地の平地を6kmほどながしてウォーミングアップがてらの神原峠、たかだか距離6km標高差400m程度の他愛ないもの、さすがにみなさん軽々と登っていく。頂上付近ではそろそろ木々の葉も色づきはじめ山々に化粧を施す、流れる秋の風が軽くほほをなぜて厳しい峠にほっと息をつく瞬間をプレゼントしてくれた。

スタート直後は「飛騨は寒い」と防寒武装していたメンバーも
一つ峠を越すとすでに汗だく、さらにすっかり晴れ渡った空に輝く秋
の太陽にまえに防寒具を思わず脱いだ。ここからは一気に500mの
ダウンヒル、惜しくも廃線になった旧神岡鉄道奥飛騨温泉口駅をかすめ、
ニュートリノ研究施設スーパーカミオカンデの実物模型がある「宙ドーム
神岡」へ。

さて、いよいよ伊西アタック、いきなり現れた杉木立の激坂に悲鳴とも奇声
ともつかぬ声が響く、まずは10%前後の登りが2kmほど続く、かつての城
跡を越えると登りも一段落、神岡鉱山の一部は現役でまだまだ稼働してお
り狭い峠道を時折ダンプが砂埃をあげながら通過してなかなかコワイ。
鉱山廃水の貯水池を周遊する平らなコースを抜けると廃映画館や崩れ落ち
た公民館が建ち並ぶ通称ゴーストタウンの激坂・・・・ってまだ人住んでます
けど。

時折15%を越える激坂が次々参加者を襲う、本多氏の顔がにへらぁ〜と笑
いはじめた・・・出ました脳汁走法、あまりの激坂に脳内麻薬大量分泌中!
大ヘアピンで一段落するとおいしいお寺の激坂、さてお立ち合い17%オー
バーの勾配が500mだよっ!直線的な登りを華麗なるダンシングでグイグ
イ登る高橋氏、大益氏。昨年のGF飛騨でヘタレてしまった駒屋氏は秘密特
訓が実って往年の姿に戻ってグイグイと激坂をこなす、若い中島氏はこん
な激坂の途中で平気で話しかけてくる・・・うぅぅぅ返事がヘロヘロだよ。

ここを越えれば長々と続く激坂は一段落したもののさらに7%〜15%の坂
がつづらを返しながら続き息をつく暇もない伊西峠、一漕ぎごとにぐんぐん標
高を稼いで神岡の街を一望する。

「だれだこんなコース企画したやつ!」
「もう坂いい・・・・・ヤメテ・・・・」
「ゼイゼイハァハァゼイゼイハァハァ」

怒りと悲痛と悲惨に見舞われた坂アタック。

当然走行間隔がかなり開いてくる。そんな状況の中、みんなの様子をうかが
うため颯爽と下って行ったと思うと再びスイスイと登って来る勇士・・・さすが
パリブレスト1200km完走者の板東氏!高速ケイデンス走法が光る。

距離12kmで実に800m近い標高を稼ぐ伊西峠はさすがに眺望抜群、谷底
に肩を寄せ合う集落や極彩色に彩られた山肌、そして遠くには白く染まった
北アルプスの稜線、散々汗を流した「厳しい峠責め」が「楽しい峠責め」に変
貌する一瞬だ。とはいえこの峠は飛騨でも五指に数えられる厳しさ、大溝氏
と梅村氏は北海道で事務局平本氏と出会ったことを後悔したに違いない・・・

やっとの事で伊西を攻め、頂上の銘水「ぼっかさの水」で喉を潤し、標高
1000mの秋の冷たい風に吹かれる峠を下るり山之村集落にはいると古
き日本の田舎の風景が広がる、深紅に色づいたカエデやウルシ、黄金色に
輝くミズナラやシラカバ、いまだに現役の茅葺き屋根、延々広がるススキの
広場、無造作に刈り取られたトウモロコシ。参加者の口からは先ほどの悪態
とうってかわりこののどかなコースにそれぞれ賞賛の声

さて見えてきたのはソバ祭り開催中の夕顔の駅。高山市内のソバの名店
「東山」の主人からソバの手ほどきを受けた地元のおっかさん達が腕を振
るってくれる!その味はチーム大王ソバ打ち名人斉藤元氏も太鼓判を押し
てくれた。みんなソバと山之村名物「寒干し大根」に舌鼓をうち幸せな顔をし
ているがここまで、これだけ苦労してたどり着いたのに走行距離はたった
45km、今だコース半ば・・・・

実はソバを食べた夕顔の駅は山吹峠の登り口付近、でことは食後即峠
アタック!この山吹峠(山之村側)は実に絶妙な勾配が延々続く、一見グイ
グイ行けそうだけど確実に足を奪って行かれる、いつの間にか心拍数は上
がり、頂上間近ではヘタレサイクリスト一丁できあがりって事になっている。
もっと時期が早ければ牧場にたむろする牛や馬に心を癒やされながらの
登坂になるが、落ち葉を舞上げる強い風とのランデブーは心底遠慮したい。

山吹峠頂上を越えると本日一番の大下り、15%以上の下りが延々続きい
ままで苦労して稼いだ標高を双六渓谷に向けて一気に放出する。ちなみに
山吹峠を双六渓谷側から上るルートは飛騨のロード乗りから飛騨3大激坂
の一角として恐れられている。なかなかテクニカルなコーナーが連続して楽し
いが油断は禁物、時折コーナー頂点にグレーチングがあったりハシの継ぎ
目があったり・・・・実は思ったほど安心して下れないのだ。

それにしても北アルプスに雪を舞わせたこの風が冷たくてつらい、それでも
急激な下りコーナーを回るたびにだんだん空気の密度が増し、ほほを切る風
にぬくもりが感じることができる。眼下に双六渓谷を望み、淡いブルーに透
き通った金木戸川へ飛び込むように下りきるとほっと一息、つい先ほどまで
はあったかい肉まんが頭に浮かんでいたが、秋の日差しを体に受けるよう
になると冷たい飲み物が欲しくなった。

小休止のあと本郷の登り返しで標高を150mほど稼いだと思ったらすぐに
返済、この峠に文句たらたらなのは本多氏・・・・・あーもったいねぇ、すぐ下
るなら登らせるなよ!・・・・確かに。

さて、ここから約20km延々登りが続く十三墓峠、これが実に気持ちの良い
道、安定したペダリングで轍を並べてぐんぐん走る。時折少し急な坂は現れ
るがサラリと切り抜けられる程度、みんな良いリズムでこの登りをこなして行
く。両側の山が道路に迫ってくるともうじき峠の頂上、すでに日も傾きはじめ
だんだんと冷え込んできた。

遠くに高山市街を望むとすでに街には灯がともりつつある。さぁ今度はあの
街を目指そう、飛騨牛にイワナの骨酒、漬け物ステーキやピリ辛ケイチャン
が我々を待っている!本当はものすごく楽しい十三墓峠の連続ヘアピン下り、
折しも空が泣き出し路面も濡れている上に森の中の峠は真っ暗・・・・さらに
寒気が入ってきて冷え込むこと冷え込むこと。みんながたがた震えながら
ゆっくりと下る、ホント、ブレーキレバーを握る事すらおぼつかなくなり体の震
えでハンドルがぶれる。

峠を下りきってもやっぱり寒い、ゴールの国府駅まであと3kmだ!何とか凍
死者を出さずに無事ゴール!

さぁ次はファンクの部、温かい風呂に浸かったら恒例の郷土料理屋へレッツ
ゴー!
さぁ飛騨牛ケイチャン漬け物ステーキイワナの骨酒刺身わおわおわお・・・
茨城の平松氏よりの志、鹿児島の銘焼酎「伊佐美」の栓も抜かれた!
ジョッキが骨酒が焼酎が次々空いていく。自転車仲間との語らいは楽しい
なぁ、本日の走行は距離90km・累計獲得標高2000mオーバー!「実質
200km越えに等しいよ」など散々悪態をつかれたコースも終わってみれば
すごく楽しく良いコースだって!・・・・ホントに皆さん好きだねぇ

仕上げは定番高山ラーメン、のんべぇ自転車隊の夜は更けゆく・・・・・


飛騨の紅葉はまだまだでした。残念。しかし、新蕎麦はおいしかった〜〜。
上り坂は苦しかった
〜〜〜■------------ 渡邊 修市(会員No.84)

神岡鉱山堆肥場で、成瀬氏に「あの山の上の方に道みたいなのが見えるけど
・・・」って聞いたら、「そう、これから上る峠だよ」との返事。唖然!ウッソーむっ

ちゃ上の方にそびえてる山だよ。まさに、12kmで800m上る「伊西峠」である。
途中17%の所もあるんだ。

今年で3回目をむかえる、大王東海練習会「グランドファンク飛騨」です。毎
年難易度が高くなり、企画者成瀬氏のS度がますます上がってきました。
それを喜ぶM達が、今年も増えて14人も集まりました。

飛騨国府駅に大王から坂東氏・峯尾氏・斉藤元氏・本多氏・大増氏・高橋氏・
成瀬氏・渡邊の8人と高山サイクリストの池田氏・駒谷氏・中島氏、富山から
大勢待氏そして、名古屋の大溝氏・梅村氏が集まっていただきました。
予報は曇り時々雨なのに、全員の気持ちが天に届いたのか、ミーティング
を始める頃には晴れて日が差してきた。しかし、気温は7℃ レッグウォー
マーにウインドブレーカー、皆寒さ対策はバッチリである。

飛騨の里を走りぬけ、神岡町に入り、ニュートリノ研究施設スーパーカミオカ
ンデの実物模型がある「宙ドーム神岡」を見学して休憩。これから迎える伊
西峠の激坂を知らない我々は、まったりと神岡鉱山堆肥場まで来た。

ここから、成瀬氏の超ドSの本性が分かる。本当に1人で試走したの?
絶対にうそだろ?車で見に来たのと違う?などと恨み辛みを投げかける。ど
うやら本当らしい。1人で試走しているときの、サデッスチックな成瀬氏の口
元が笑ってるのが目に浮かぶ。もう1度聞く、「本当に試走したの?」

峠には新設されたばっかりの立派なトンネルがある、さすが裏金が溜まる
岐阜県だ。トンネルを抜けると、湧き水、頂上の銘水「ぼっかさの水」あり、
そこで激坂で使った脚を休ませる。ここからが山の村、その名のとおり本当
に山の村である。こんなひとけの無い所に道の駅「夕顔の駅」があり、今日
の目的である新そばを食す。 蕎麦の他に「寒干し大根」に舌鼓をうち、お腹
を膨らませる。

まだまだ、坂がつづく、腹ごしらえをしたら山吹峠を攻める。攻めると言う表
現は間違っている、ただただ上るだけだ。伊西峠は九十九折だったが、こ
の山吹峠はただ真っ直ぐに上っていて苦しいだけである。頂上で皆が揃っ
たところで、御褒美の下りである。ここまで上った標高をイッキに下るのです。
しかし成瀬氏からコーナー途中にグレーチングがあるから気をつけるように
注意され、思いっきり飛ばせない。

次は最後の十三墓峠、延々と20km上る。峠に着く頃に小雨が振り出し、あ
たりは夕闇が迫ってきた、ライトをつけてゴールの国府駅に下って行く。
全員無事にゴールした頃には真っ暗だった。

望岳寮でお風呂に浸かり、本日のメインイベント田舎料理「京や」で飛騨牛・
ピリ辛鶏チャン・漬物ステーキ・岩魚の骨酒・ビールを、今日の走行を肴に盛
り上がる。そこに、平松氏からの差し入れ幻の芋焼酎「伊佐美」の栓が抜か
れる。ご馳走さまです。

コースが厳しければ厳しいほど、反省会が盛り上がる大王東海です。



第3回グランドファンク飛騨 開催■------------- 成瀬 徹(会員No.79)

「さよなら望岳寮・究極の奥飛騨山之村新蕎麦練習会」

今回は北アルプス北ノ俣岳の懐深い究極の奥飛騨山之村地区を巡る90km
のコース。飛騨の名峠と称される神原峠、伊西峠、山吹峠、大坂峠を巡り
山之村地区の道の駅「夕顔の駅」で地元のおばちゃん手打ちの新蕎麦を
味わおう 。夜はもちろん飛騨の郷土料理と地酒の反省会、今年度限りで廃
止になる大王東海指定ねぐら「望岳寮」への惜別練習会。

コース:JR国府駅〜古川町若宮地区農免農道〜県道75号線〜神原峠〜
     神岡町山田地区〜神岡農免農道杉越トンネル〜神岡町吉田地区
     〜旧神岡鉄道奥飛騨温泉口駅〜道の駅「宙ドーム神岡」〜県道
     484号線伊西峠〜大規模林道大山線〜道の駅「夕顔の駅」〜
     山吹峠〜高山市上宝本郷〜県道76号線〜大坂(十三墓)峠
     〜JR国府駅

日 時:10月20日土曜日

集 合:JR飛騨国府駅 午前8時 (公共交通機関の方高山駅から送迎あり)

     東京から:東海道線回りの夜行列車では、間に合わず!
            北陸線で富山へ
             上野発 23:33 急行 能登 → 富山着 5:41
             富山発  6:03 高山線 普通 → 飛騨国府着 8:00
 
参加資格:大王メンバー及びゲスト。自転車にはライト、リフレクターなどを装
      備すること。ベル、ブザーは熊よけに有効です。(腰に鈴を付けて
      ダンシングも可)

その他:反省会は郷土料理「京や」を予定、実績割勘額は一人5〜6千円程度
     宿泊希望者は「望岳寮」を手配します。朝食付き1泊2500円程度
     翌日予定は飛騨高山観光、飛騨ミニ峠巡りなど反省会のノリで決ま
     ります。

今回の味:宙ドーム神岡 栃の実ソフトクリーム
       夕顔の駅   手打ちそば・山之村寒干し大根

コースレポートは
http://wave.ap.teacup.com/applet/naruketta3181/200610/archive
参加希望者は
成瀬氏又は大王事務局(こちら)へメールをください。最近迷惑メールが多いので
見出しを「グランドファンク飛騨参加」にしていただくとわかりやすくて嬉しいです。