自転車百哩走大王
自転車選び =
 長距離走に向く自転車の選び方

■オーダー車については、こちら

 長距離向けの疲れにくい自転車と用品を同時に準備しよう
 
道具7体力技術3
 サイクリングは機材を使いこなすスポーツ。道具の良し悪しが楽しさを左右する。1日中走り続けるのだから、なおさらのこと。根性や気合いでは、どうにもならないのだ。 

 まあ、どんな自転車でもロングライドはできる。でも、やはり本格的自転車は断然いい。ロングライドを趣味にしようと思ったら、決意が鈍らないうちに買ってしまおう。

 買う前にやること
 
予算を確保しよう

あわてて買わない、貯金しよう

  まず購入資金を貯める。ローンが組める人はすぐでもいい。
 目標額はズバリ30万円。その7割を自転車に、3割をウエアや用品に振り向ける。
 
これだけは揃えたい ロングライドを始める、ベーシックセット

自転車  20万円台のカーボンロード。変速機やブレーキに「シマノ105」部品を使ったもの

用品  以下の合計で約8万円
・ウエア  パールイズミ社が定番、山用品のモンベル社にも注目 
      @半袖ジャージ7000円〜 
      Aアンダーウエア(上だけ)4000円〜
      Bレーサーパンツ8000円〜(下着は着けず、直にはく)
      Cグローブ(手袋)4000円〜 
      Dソックスはスポーツ用を流用
      E汗止めのヘッドバンド
・ヘルメット OGKカブト社が日本人のアタマに合う 10000円〜
・自転車用シューズ  シマノ社が定番 12000円〜
・装備品 水筒(ボトルという)1500円〜、前後のライト7000円〜、ベル1000円〜
      工具(携帯用のセット2000円、タイヤレバー1000円など)
      携帯用空気入れ(ポンプという)2000円〜、パンク時の替えチューブ800円〜、
・カッパ モンベル社が絶対によい 15000円〜
・ハンドルバッグ モンベル社が定番 4500円〜 上記の装備を運ぶ
※さらに秋冬物ウエアやカーナビ的に使えるGPS機器もあると大助かりですが…
※スマホの地図アプリと携帯充電用リチウムイオン電池があれば、迷子対策は大丈夫!

お店選びがその後のサイクリングライフを左右する

 
貯金している間に、自宅に近くて自転車専門誌サイクルスポーツ誌バイシクルクラブ誌)や自転車ポータルサイトシクロワイアードサンスポドットコムに広告を掲載しているお店を何軒か訪ねてみよう。自転車の扱い方を教わったり、修理を頼んだり、長いつきあいになるから、お店選びは慎重に。
 ネットで調べただけでは、分からないことがいっぱいある。

お店に行ったら、まずは、
  「センチュリーライドやロングライドに出るための自転車を探している」
と質問してみよう。
 センチュリーライドを知らなかったり、「人気があって、よく出るから」とせっかちに展示車をすすめるお店はダメ。勉強不足売らんかなだから。やめておこう。

しっかりしたお店は、あなたの経験や体格、用途を聞いてくる
 そのうえで、お店の取り扱いブランドや車種から、体格や用途に合う自転車を選んでくれる。同じ車型でも、洋服のように大小のサイズがあり、アナタに合うサイズを割り出す。
 さらに、自転車は細部の部品をかなり変えられるので、一部は取り替えて乗車ポジションを最適化してくれる。そう、アナタにぴったりの1台を責任をもって用意してくれるのだ。
よくある質問

Q1 雑誌やウエブで評価の高い自転車がおすすめですか?

→ 評価者はアナタとは脚力や体格が違うはず。評価者には良くても、アナタにぴったりとは限らない。あくまで参考にとどめ、お店の人とよく相談しよう。

Q2 大きなお店やメーカーの直営店がいいのですか?

→ そうとも限りません。大きなお店や直営店は在庫が豊富ですが、スポーツ自転車はお店の在庫をその日のうちに乗って帰るモノではないからです。
 店員さんがアルバイトかもしれません。昔からその地に根を下ろしていたり、大きなお店で修行したヤル気のある店長が始めたお店。そここそ、あなたが自転車を買うべきお店です。

Q3 技術のしっかりしたお店を見分けるポイントは?

→ 見分けるポイントは、「ホイールの組立を承ります」と宣伝しているお店。
 イチから車輪組み立てるには、相当な修行を積まないと無理。技術に自信がある証拠です。スポーツ車の車輪はすぐにフレがでて再調整が必要だから、こういうお店は間違いない。

Q4 通販で買うのはどうですか? 海外通販など国内価格の2/3なのですが。

→ よほどのマニアでない限り、やめた方がよい。スポーツ自転車は走っていると、すぐに各部の調整が必要になる。自転車整備の経験ある人以外、手を出してはいけない。

Q5 身長150cmそこそこ。小柄な私に合った自転車のブランドはありますか?

→ 大丈夫!アンカーやモンベルにありますよ。
  小柄な方はブレーキが苦手。ギュッと握れるレバーが付いたモンベルの「シャイデック R-HC ブルホーンハンドル」¥113,900が超オススメです!とても安心できます。

 ロングライド用の自転車 選び方

 ロードバイクには、純競技用フィットネス用(コンフォートライド用ともいう)がある。

 ロードバイクは、高額なモデルほど競技専用となる。クイックすぎるハンドル特性や脚力を無駄なく伝えるため乗り心地よりも高剛性一本槍となっている。ガンガン飛ばすにはよいが、センチュリーライドの走りに求める快適性や疲れにくさとは、ほど遠いのが現状だ。

 そうした純競技用モデルではなく、後者のコンフォートライド用モデルがセンチュリーランに適していある。では、どのモデルなのか。この見極めが難しい。

コンフォートロードを用意しているブランド
 安心の国産車=日本人の体型にぴったり!特に小柄な女性は最適

 ・ブリヂストン (アンカーRLシリーズ
 ・モンベル (シャイデックシリーズ
 ・トーヨー (テスタッチ)

 ロングライドに力を入れている輸入車

 ・ルック (765
 ・タイム (フルイディティ
 ・トレック (ドマーネ
 ・スペシャライズド (ルーベルビー

 あえて専門的に言えば、52サイズのフレームで、チェーンステイというパイプの寸法が、405mmよりも長ければ、きっとそれはコンフォートタイプだ。でも、メーカーによって寸法の考え方は様々。シロウト判断はむり。
 先に、しっかりしたお店で買うべし、と指摘したのは、これが理由。一見どれも似たようなロードバイクでもセンチュリーライドを本当に考えた製品でなければ、具合よく、楽しく、走れないのだ。


 
 これぞ! 大王おススメの自転車は?

 これからロングライドを始めるんだ! 
 そういうあなたに、強く推薦するのは、国産大手メーカーの自転車!安心の品質と豊富なサイズ。小柄女子からデカ男くんまで、ぴったりな自転車が手に入る。

ブリヂストン
取扱店  ここから探そう(→) 
 まずは
ここから
RNC3-Equipe 195,000円  (こちら
 しなやかな乗り心地と安定して疲れない操縦性             
 絶対の
おすすめ
 
RL8-equipe  260,000円 (こちら
 疲れずのカーボン素材でロングライド挑戦に最適
 女性用
モデル
RL8W-equipe 260,000円  (こちら)」
 日本人女性の体型に合わせた設計、これも絶対のオススメ
RA6W Sport 155,000円 (こちら)
 お手軽予算ならこちら
 

●モンベル
取扱店  ここから探そう(→) 
 まずは
ここから
シャイデック R-HC ドロップハンドル 138,600円  (こちら
 アルミフレーム。日本人向けの設計になっている            
 絶対の
おすすめ
 
シャイデック GT CARBON アルテグラ  298,000円 (こちら
 疲れずのカーボン素材でロングライド挑戦に最適
 女性用
モデル
シャイデック R-HC ブルホーンハンドル 113,900円  (こちら)」
 ブレーキレバーをギュッと握れる安全な自転車。手の小さい人に

●テスタッチ
 日本人の体型を考えぬいた製品。マイクロコズム(=懐の深い体全体を使用できるポジションに導く独自のジオメトリー)を提案している。要は、腰を引いて、股関節の詰まり感をなくし、スムーズな脚の回転を実現。フレームだけなので、専門店で部品を組み付けて完成車としてもらいます。
取扱店  大きな自転車屋さんで聞いてみよう
 女性専用モデル 完成車 ピラデール (こちら) 258,000円
 身長145cm〜小柄な日本人を想定した設計。もうこれしかない。
ミニヨン (こちら) 138,000円〜 完成車で24万円見当。
 身長145cm〜 日本の女性のために考え抜かれたフレーム。
高いだけの価値あり。

国産メーカー、それもイージーオーダー車を勧める理由
国産大手メーカーは、
・日本のサイクリングを知り尽くし、
・日本人の体格にあった自転車を開発し、
・全国に充実した販売網を持ち、
・品質管理や販売後の保証が実にしっかりしている。

そのメーカーの熟達した職人による手作りだから、最高にお勧めだ。最適な素材を採用し、耐久テスト等も実にしっかりやっている。クレーム対応だってメーカー直接。安心できるぞ。

「え! 自転車にイージーオーダー?」 
 そう、これらのブランドでは、スーツのイージーオーダーのように、販売店で体格を採寸し、乗り手に合わせた1台を工場へ発注するシステムを採用している。
 自転車の骨格である、パイプの集合体「フレーム」。部品を取り付けるシャーシー(車台)である。イージーオーダーでは、フレームを構成する各パイプの長さや太さ、そして厚みを使い分ける。さらに、パイプ同士を溶接する角度を微妙に変え、身長140cmから200cmの人まで、体重40kgから100kg超まで、それぞれの人に合うよう、シャーシー(フレーム)を作り分ける。これにより、ジャストフィットの自転車が手にはいるというわけ。

 自分専用のシャーシーフレーム)に、ギヤ比やハンドルの幅、車輪の仕様などをお店の人と相談して選択する。

 特に車体の色。好きな色を選べるから愛着が湧くよね。世界でたった1台、自分だけの、それもセンチュリーライドを快適に走れる自転車を手に入れることができるのさ。
 初めから良いモノをお手頃に 専門工房の手作り自転車
ハンドメイドなら、あなたの体格に合わせた、世界でただ1台の自転車できる。
スチールのパイプを使った自転車なら、メーカー品と同等の値段で買える。完成車30万円ほど

レベル マツダ自転車工房 東京都 製品名「コンフォート・スポーツ
マキノ 千葉県 (こちら
ケルビム 東京都 製品名「スティッキー
スポーツバイクつくばマツナガ 茨城県 (こちら

 外国ブランドのコンフォートロードを選ぶ

 販売量から競技用とコンフォート用の2ラインを揃えられるのが、海外ブランドの強み。
ただし、サイズ設定は外国人向け。一般的体格の日本人が乗ると、ハンドルが遠い。腰を引いたロングライドポジションが、全く取れない製品も。要注意だ。
 また、カタログ上は豊富なサイズ設定だが、輸入されるのは大中小の3サイズ、なんて不埒な代理店も。まだまだ殿様商売のこの世界。くれぐれも御注意を。その点、以下の4ブランドは、良心的。

スペシャライズド
取扱店  ホームページから探す
おすすめ ルーベ コンパクト (こちら) 149,000円
 カーボンフレームの完成車がこの値段、後は練習あるのみ
予算があれば  ルーベ エリートコンパクト (こちら) 199,000円
 シマノ105コンポーネント付きでこの値段は安い。
ルーベ SL4 エキスパート コンパクト (こちら) 350,000円
 より上級なフレーム、快適な走り
 女性専用モデル ルビー コンパクト (こちら) 149,000円
 身長145cm〜小柄な日本人でも大丈夫。あとは腰を引くポジションで。
ルビー エリートコンパクト (こちら) 199,000円
 女性のために作られた1台。かなりイイかも。

トレック
取扱店  ホームページから探す
おすすめ ドマーネ4.0 (こちら) 210,000円
 独特のショック吸収機構アイソスピードテクノロジー(こちら)がロングライド向き
予算があれば  ドマーネ4.5 (こちら) 269,000円 シマノ105コンポーネント付きで充実
ドマーネ5.2 (こちら) 380,000円 シマノ社の上級部品アルテグラを使う
 女性専用モデル ドマーネ4.3 WSD (こちら) 239,000円
 女性の体格に合わせて作られた逸品

ルック
取扱店  輸入元のHPに掲載無し、自転車屋さんで聞いてみよう
おすすめ 765 (こちら) 260,000円 カーボンフレーム自社で作っている

ルック
取扱店  ホームページから探す
おすすめ フルイディティ フレームセット (こちら) 410,000円
  カーボンフレームを自社工場で作る,高いがそれだけの価値あり  

 自転車のどこを見て選ぶのか

 ●サイズ
 スポーツシューズを買うときと思いだしてみよう。種目専用のシューズを選び、その上で自分の足のサイズに合わせる。野球のスパイクでサッカーはやらない。窮屈だったり、ガバガバだったら、力を発揮できない。自転車選びでも、同じ。サイズは、重要だ。

 実用自転車とスポーツ用自転車では、サイズ表示の基準が全く異なる。ご存じでした?
 実用車では、タイヤの径、26インチとか27 インチとかでサイズを区分する。
 
 
シートチューブ長という数値に注目
  スポーツ用自転車では、「フレーム」を構成するパイプのうち、お尻を載せる「サドル」とペダルがついている「クランク軸」を縦に結ぶ、「シートチューブ」というパイプの長さで自転車の大小を表示する。写真の自転車の画面中央、縦の青いパイプの長さのことだ。
 この「シートチューブ」の長さを測り、単位の「ミリ=mm」を省略した、480とか560とかの3桁の数字が、スポーツ車のサイズ。
 輸入車はこれをセンチ単位で表示し、48とか56とか表示している。

 この数字の意味だが、

  
数値が小さい  ペダルとサドルが近い=脚の長さが短い=身長が小さい人向け
  
数値が大きい  ペダルとサドルが遠い=脚の長さがある=身長が大きい人向け

といえる。もちろん、脚の長さは身長と比例しないから、個々人の体格によることはいうまでもない。
 また、通常、数値が小さいとサドルとハンドルが近く大きいとサドルとハンドルが遠くなるようになっている。
 ご参考までに私の例でいえば、身長184cm体重80kgで、サイズは610。これはかなり大きい方である。身長170cmくらいであれば500530、輸入車では5052といったところか。

さらに、注目したい数値がある。トップチューブ長とヘッドチューブ長だ。

 トップチューブとは、サドルの付け根とハンドルの付け根を結ぶ横長のパイプ。
  コレがやたら長いと、ハンドルが遠くなり、ロングライドに適した「腰を引いたポジション」が取りにくい。

 ヘッドチューブとは、ハンドルの付け根からフロントフォークが2マタに分かれる付け根まで、自転車のブランドマークが付いているパイプ。
  ここが短いのは、ハンドル位置が低い競技用。長いと上体を起こしたロングライド用といえる。

各社の自転車を比べるとき、注意してほしいのが、「同一モデルにいくつサイズがあるか」、という点。
 サイズ分けが多いほど、良心的だと考えてよい。
 主力モデルなのに2〜3サイズしかない、おのおののサイズの適応身長を何10cmにわたり幅広く表示している。これは売れ残りリスクから、サイズを絞り、体を自転車にあわせなさい、と販売の都合でお客様不在の表れ。代理店やメーカーの誠実さを疑わざるを得ない。
 なぜって、身長が30cm違えば、脚の長さ、腕の長さ、相当違う。数値を信じて購入しても、ポジションの設定に必ず無理が生じる。そんな自転車で、快適に走れという方が、どだい無理。
 
そこに、大王推奨のメーカ-やブランドの良心が見て取れる!

 パナソニックでは、
  アンカーでは、スタンダードなロードレーサー「RNC7」で、490から590までの8サイズ
 あなたに合うサイズがある。
  この、きめ細かい対応こそ、良心的なメーカーや代理店の真骨頂である。

 素材の違い 初めは「スチール(鉄)」か「カーボン』がいいよ

 もはや「カーボン」素材で、乗り心地と剛性感を兼ね備えないと、スポーツ自転車にあらず。そんな風潮がありますが、ちょっと待った。

 スチールフレームには初中級者に適した特徴がある。
 初中級者のホドホドの脚力とスチール素材独特の「バネ」のあるしなりがマッチし、力を無駄なく推進力へと変えてくれます。また、適度に柔らかさがある乗り心地が、長時間にわたる走行による体の疲労を和らげてくれます。100kmを越えたところで、「あ、今日は、まだまだいける!」そういうゆとりをもたらしてくれます。

 ●安定性重視で
 自転車のハンドリング(性格)は「直進性(安定性)が強く」「穏やか」なこと。
 長距離を走ると、疲れから、つい注意が散漫になりがち。路肩の轍や段差に気づくのがおくれ、ハンドルを取られるかもしれない。そんなとき、直進性の強いハンドリングがものをいう。
 また、ずっとハンドルを押さえていなくとも、まっすぐに進む性格ならば、肩に力が入らず、疲れにくい。あるいは、自転車ジャージの背中のポケットから補給食を取り出すときなども、片手運転がしやすい。
 ハンドリングがクイックな純粋競技用はセンチュリーライドにとって、メリットを見いだせないといえる。


 ●ギヤ比は軽く。ギヤを交換する手もあり
 「30km前後のスピードを維持するのに適したギヤ比」であることを物差しに選ぶべし。純競技用のロードレーサーのギヤ比は重すぎて、一般には使いこなせない。ましてや、長距離ではグイグイと踏み込むのではなく、クルクルとペダルを回して走ると疲れにくい。
 そこで、前のギヤ(チェーンホイールという)は「コンパクトドライブ」と呼ばれる大きなギヤが50T(山が50コ刻んである)、小さなギヤが34Tのものを選ぶ。、
 後ろのギヤ(フリーという)は、10段(ギヤの歯が大小十枚付いている)で、歯の数が最小12から最大30に設定してもらおう。これなら、坂道でも何とかなるはずだ。