問1 初心者です。どれくらい練習すればセンチュリーライドに参加できますか |
これまで全く運動をしていない方の場合、半年~1年の準備が必要だ。日ごろから登山、ランニング、水泳、XCスキーに親しんでいる方は、1~3か月あれば、大丈夫。
初心者は、まず1回に40kmを走りきる練習をしたい。
急坂でダッシュするより、平坦路で巡航速度を維持して走り続ける練習がいいだろう。
目安は時速20~25km。当然、信号や一時停止は厳守だ。休憩は、初めのうちは30分走ったら5分。慣れてくれば1時間に5分が目安となる。我慢せず、疲れたら休憩をとるか練習をうち切る。これを6か月続けると、確実に脚力と持久力が増してくる。
自信がついたら、次に1回に続けて80km走る練習に挑戦しよう。
早朝日の出とともにスタートし、明るいうちに帰着できるように。平坦路の巡航速度も25~28kmへ上げる。距離の長さに慣れるには、さらに3~6か月を要するだろう。
これがこなせれば、いよいよ1回に走る距離を160kmへ伸ばしてみよう。
160kmを8時間程度で走れれば、問題なくセンチュリーライドを完走できる。え、制限時間ぎりぎりで大丈夫かって? 本番ではアドレナリンがよけいに分泌されて普段以上の走りができるはず。心配ご無用。
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問2 練習するには、どのような場所がいいのですか。 |
家の周囲で1周10~20kmの周回コースを見つけよう。
そうすれば、いざというときでも安心。なるべく片側の車線幅が広く(つまり路肩の広い)、信号の少ない道路を探したい。トラックやバスが多い道は排ガス充満でカラダによくない。番号のケタが多い国道、高速道路に沿った県道、広域農道が穴場です。
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問3 貴会には元気なシルバー会員がいるようです。中高年の自分にもできますか。 |
今からでも、何歳からでも可能です。
当会の会員には60歳台、70歳台のベテランが多く、皆さんとてもはつらつとしている。練習する気持ち、よい自転車店を探し店主のアドバイスを聞き入れる気持ち、大王を目指す気持ち、これらがあればアナタでも大丈夫です。
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問4 予算がありません。安い自転車でも完走できますか。 |
サンダル履きでマラソン大会に出走することを思い浮かべてほしい。
並はずれた体力さえあれば問題ないが、常識はずれといえる。これと同様、あまりに安い自転車、体格に合わない自転車、自転車長距離走に向いてない自転車で、センチュリーランに参加することは、オススメできません。
やはり、しばらく貯金して、きちんとしたスポーツ用自転車を求めるべきです。
スーパーや大型ディスカウント店で売っている自転車は、実用品であって、スポーツ用品ではない。では、「きちんとした」「スポーツ用」の自転車の目安とは、何だろうか。
まずは、後輪のギヤ板が10枚ついた「10速フリー」になっていること。
部品メーカーの設計思想を見ても、9枚以下はレクレーション用。10枚以上がスポーツ用の扱いとなっている。これを市販のロードレーサーやマウンテンバイクに当てはめると、15万円程度からとなる。20~25万円出せば十分だろう。
たかが自転車に20万円!?。
でも、ファミリーユースのノートパソコンは、15万円近くするうえ半年で旧型に。自転車は、2年に1回オーバーホールすれば10年は使える。1年たったの2万円。なんと、飲み会数回分。それだけの投資で、未知の世界へあなたを連れて行ってくれる「魔法のじゅうたん」が手にはいるのですぞ。
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問5 途中の食事や給水はどうするのですか |
主催者側が補給食や飲料を用意する大会では、自転車用携帯ボトル(容量500cc)に飲み物を入れて携行するだけでいいだろう。程良い間隔で補給所が置かれるはずだから、補給所ごとに飲食を重ねれば問題ない。
自ら調達するよう指示された大会では、携行ボトルを最低2本、エネルギーバーやゼリーなど、すぐにエネルギーになる補給食を持つ。具体的に何を持つかは各自の好みで決めればよいし、どれくらい持つかは、途中の調達の可能性の有無(すなわちコンビニの有無)による。
ボトルが2本あれば、1本はミネラルドリンク、もう1本はスポーツドリンクが望ましい。食べ物はスポーツ用の携行食でもよし、私のような和食派では、梅干し、一口ヨウカン、あんパンなどを持参している。
初心者の場合、補給のある大会でも飲み物食べ物を必ず持つべき。
走り慣れないうちは、体内のエネルギーを大量に消費し、補給所にたどり着く前に、空腹やのどの渇きに襲われるからだ。空腹の度を過ぎると「ハンガーノック」といって、食べ物ものどを通らない極度の疲労(いわゆるバテる状態)になってしまう。
また、汗で失われたミネラル分(塩分)を補給しないと、これも危険な状態になる。甚だしい場合には意識を失ったりすることもあるので、気温が高い時期に梅干しは必携だ。
コンビニは今やどこにでもある。タイムを気にせず堂々と立ち寄って補給するのがよい。
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問6 大会では信号を守るのですか。それともノンストップで走り続けるのですか |
信号を必ず守る。
それがセンチュリーランやサイクルマラソンのルールだ(ただし、警察官や交通誘導員の指示で、自転車優先で通行させる場合は、それに従う。)
ところが、実際の大会では、こんな簡単なことを守れないバカモノが、おおぜい参加する。
各主催者は、要項で信号厳守を指示しているが、なぜか失格やペナルティを取らない。まさに、「正直者がバカを見る」状態だ。バカモノが信号無視するのをみると、「自分だけ、えらく損した気分」になり、「まあ、オレ一人くらいいいか。」と悪魔が耳元でささやき始める。
しかし、あなたはバカモノのまねをしてはいけない。
スポーツは、ルールを守ることで成立するもの。ルールを守らない、セコい走りで得た完走証は、紙くず同然だ。それに、センチュリーランは余暇。せかせかするのは、いい大人がみっともない。クールに、正々堂々、清廉潔白に走ろう。
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問7 途中でバテたり故障でリタイヤとなったら、どうなるのですか |
たいていの大会では主催者が回収車を用意している。
携帯電話で本部に連絡し、路肩の安全な場所で回収車を待つ。この場合は未完走となり、完走証はもらえない。
問題は、手作り、小規模で回収体制がない大会。
このような大会に参加するのは、自転車の各部装置の仕組みを勉強し、ちょっとした調整や修理ができるようになってからにすべき。カラカラとどこからか音がする、シュンシュンと擦れている音がする。トラブルの予兆を見分ける経験を積んでおかないと、出先の山中で泣きを見るハメになる。
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問8 雨でも大会は決行ですか |
たいていは決行される。
雨のサイクリングには危険が伴う。点滅式の尾灯を装着し、車に対して自転車の存在をアッピールする。体育の授業で使うメッシュ生地で蛍光色の「チーム分け用ベスト」も役に立つ。交通整理員が身につけるような反射ベストも考えた方がいい。
春秋の肌寒い雨には、体が濡れて体力を消耗しないように、サイクリング用の質のよいカッパを着用したい。布地はゴアテックスがいい。手先がかじかむとブレーキ操作に支障がある。意外や意外、綿の軍手がおすすめ。濡れてもなぜか手先が冷たくならない。シューズカバーやヘルメットの下にかぶるレインハットも必携だ。夏場は、上半身だけカッパを着れば十分。下半身は濡れても冷えることはないだろう。
忘れがちなのが、ルート地図や貴重品の防水だ。
地図が雨でぐちゃぐちゃになって、判読不明になってしまう。アウトドアショップで売っている防水パックに収納しよう。
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問9 走り終えたあと、汗を流すにはどうしたらいいでしょうか |
ゴールしたら、ひと風呂浴びてスッキリしたいもの。
大会によっては、ゴール地点付近のサイクリングターミナルやスポーツ会館等と交渉して、施設の風呂に入れるよう配慮している場合がある。こいつはありがたい。あるいは、近くの温泉入浴施設を紹介してくれる大会もある。
何も紹介のない大会の場合は、自分でゴール近くの温泉ランドを調べておくべき。
「ふるさと再生」以降、各地で日帰り温泉が作られているので、旅行ガイドやドライブマップを見れば、すぐにいくつか目にとまるだろう。最近はカーナビで温泉の検索ができる。
どうしても温泉ランドがない場合は、どうするか。
スポーツ店のランニング用品コーナーで売っている「着替え用大型ポンチョ」を用意したい。ゴール後、ポンチョをすっぽりとかぶって、体を濡れタオルで体を拭けばいい。
なお、マナーの問題とならないよう、くれぐれも気を付けてほしい。公園の洗面所でジャバジャバと体を洗うのは御法度。手や顔を洗う程度にとどめよう。
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問10 走っているあいだ、着替え等の荷物は主催者が預かってくれますか |
たいていは預かってくれる。
ただし、手作り大会ゆえにスタッフが少数で責任を持てない場合とか、最後尾の回収車に荷物を積むので最終走者が帰るまで荷物を手元に取り戻せない場合がある。事前に確かめておきたい。こういう場合には、帰宅に使う最寄り駅か空港のコインロッカーに預ける、前夜宿泊した宿舎のフロントで大会終了まで預かってもらう、などの方法がある。
荷物を預ける際には、他の参加者の荷物と混同しないで済むよう、荷札に名前を書いて付けておくとよい。
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問11 これから始めたいのですが、どこに行けば講習を受けられますか |
センチュリーライドに絞って、専門のコーチが丁寧に教える講習会は、まだ、我が国にはない。 当会主催の「サマーキャンプ」は、数少ない練習の機会なので、一度参加してみてはどうだろう。あるいは当会の「練習会」で、会員と一緒に走るのも勉強になる。気さくな会員が多く、あなたの疑問にズバリ答えてくれるはずだ。
当会の行事に参加しがたい方は、各地のサイクリングクラブに入って、まずはスポーツ自転車の基礎を習得してはどうか。一定の知識と経験が身に付いたら、ガイド付きのツアーに参加して、いろいろとアドバイスをもらう。これが早道である。
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問12 ツールドおきなわに行きます。飛行機で自転車を運ぶ方法を教えてください |
2008年になって、航空各社の経費節減のためか、自転車の特別扱いがなくなりました。
通常の荷物と一緒に、ターンテーブルに出てきます。よって、厳重な梱包が不可欠になっています。従って、自転車輸送用のハードケースや段ボール箱が絶対に安心です。
特に沖縄路線は自転車にとって悪条件が重なります。よくよく御注意ください。
1) 飛行機が観光路線で、なおかつ満員満席の便が多い
おみやげや着替えなど多くの手荷物が集まるので、積み降ろしに時間を
要するため、空港職員は自転車を丁寧に扱う余裕がない。雑多にコンテ
ナに積み込まれるため、自転車に傷が付いたり、変形故障の可能性が
急増。
2) 大会参加のため多くのサイクリストが同じ便を使う
自転車が大量に集まるため、これまた個々の自転車は丁寧に扱われない。
下手をすると貨物コンテナに重ね積みされる。
3) ダイビング客が多い
硬質で重量のある機材と一緒に貨物コンテナに入れられるため、これ
またトラブルの原因になる。
お店によっては、ケースのレンタルをしている。これを利用しよう。
サイクルベースあさひ http://www.cb-asahi.co.jp/html/air-rinkou/rental.html
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